バスドライバーってどんなことするの?仕事内容や給料などの特徴をご紹介します。

    路線バスをはじめ、日常生活で利用する機会が多いバス。子どものころ、将来の夢がバスドライバーだった方もいるのではないでしょうか。しかし、どんな仕事なのか詳しくは知らないという方も多いはず。ここでは、そんな知られざるバスドライバーの1日の仕事の流れや給料などについてご紹介します。

    バスドライバーの仕事とは?

    日本バス協会の発表(2019年)によると、バスは年間で延べ約46億人を輸送しています。これは国内の陸上交通機関全体の14.9%を占めており、移動の足として非常に重要なポジションを担っています。
    バスドライバーの仕事は、大きく4つに分けることができます。

    ①路線バス
    バス停からバス停、または、決められたルートを走り、日常生活の移動を支えます。毎日利用される方も多く、たくさんの「ありがとう」の声や、インフラを支えている誇りなどに、大きなやりがいを感じることができます。

    ②高速バス
    高速バスは主に高速道路を走り、都市と都市を結んでいます。ほかの長距離の移動手段である新幹線や飛行機に比べると料金が安く、頻繁に利用される方が多いのも特徴です。最近は、ラグジュアリーな4列シートや3列独立、2階建て、さらには完全個室型まで、様々なサービスや車両に発展しています。

    ③観光バス
    修学旅行や遠足、観光の移動手段となる観光バスと、特定のエリアを循環する循環シャトルバスに分けられます。観光や娯楽を支える移動手段として、日本のお客様だけでなく、海外から観光に来られた方を乗せる機会も多くあります。できるだけ車体の揺れを少なくする、景色の良い道を選ぶなど、ちょっとした心遣いでお客様の楽しい思い出作りをお手伝いできます。

    ④送迎バス
    幼稚園児や学生・企業の従業員・旅館・レジャー施設などへの観光客・スイミングスクールへの定期便など、限られた範囲のお客様にサービスを提供します。移動距離が短く、無料で乗車できることがほとんどなので、料金の授受が少ないことも特徴です。

    バスドライバーの1日とは?

    バスドライバーは、早番、遅番、夜番の3交代制で働くことが一般的です。勤務スケジュールに基づき、1時間半〜2時間程度の運転と小休憩を繰り返しながら仕事を進めます。

    ①出勤
    制服に着替え、その日に担当するバスや路線の状況を確認後、アルコール検知器によって飲酒検知を行います。その他、免許証の携帯、体調の良し悪しなどの確認も行い、運転車両の鍵を受け取ります。

    ②車両の日常点検
    エンジンが正しく作動するか、タイヤやミラーなどに不具合がないか、タイヤの空気圧やランプ類の点灯、ブレーキ液量など、車両点検表に沿って確認します。

    ③点呼
    始業点呼をし、運行上の注意点やダイヤ表などの確認を行います。

    ④乗務開始
    運行時間表に沿って、安全運転を第一に運行します。様々なお客様がご乗車されますので、車内の状況には常に気を配り運行します。

    ⑤乗務終了
    全てのお客様が下車したことを確認し営業所に戻ります。入庫の際には、車内にお客様の忘れ物がないか等のチェックをし、車体に傷や汚れがないかも確認します。

    ⑥乗務終了点呼
    運行についての報告を行い、乗務終了の点呼をします。
    その後、運行後飲酒検知をおこない、鍵などを返却して業務終了です。

    ※事業所・職種によって異なります。

    気になるバスドライバーの人数やお給料は?

    全国のバスドライバーは13万2132人(※1)平均年収は400~500万円(※2)となっています。年収がもっとも高いのは、50代付近。管理職に就く人が多い年代であることや、この年代の平均勤続年数が15~20年と、どの年代よりも長いことが要因と考えられます。

    ※ 1国土交通省 自動車関係統計(2019年)より引用
    ※2 厚生労働省「賃金構造基本統計調査(2019年)」を参照

    バスドライバーのメリットとは?

    バスドライバーは、決められたルートを決められた時間に走るので、残業が少ない傾向があります。その分、家族サービスやプライベートの時間を充実させることができます。
    また、運転中は1人で仕事をするため、職場の人間関係によるストレスが少ないという声がよく聞かれます。上司や同僚に関しての悩みが生まれにくく、リラックスして働けます。

    バス業界はドライバーの高齢化が進み、人手不足が続いているため、比較的就職先が豊富にあり、自分に合った働き方ができる職場を見つけやすいのもポイントです。