【ドライバー就職向け】履歴書の書き方の基本!志望動機・自己PRの例文付き
履歴書は書類選考や面接の場で、採用担当者に自身の魅力をアピールできる重要な書類です。しかし、久しぶりの就職活動で履歴書の書き方を忘れている方もいます。
そこでこの記事では、ドライバーの就職・転職向けに、履歴書の書き方を解説します。
履歴書はどのタイプを準備すべき?
履歴書と一口に言っても、いくつか種類があります。JIS規格、アルバイト用、就職用、転職用など規格は様々ですが、基本的にはA4サイズで、見開きタイプの履歴書がおすすめです。
就職用の履歴書であれば、学歴と職歴の欄が適度に広くなっています。志望動機や自己PR欄など、アピールできる部分が設けられているため、使いやすいのが特徴です。
ただし、職歴が多い場合には、職歴欄がより広めに設定されている転職用を使用するのがおすすめです。文房具屋や100円均一ショップ、本屋などで購入できるほか、ネットで印刷もできます。
履歴書を書く前に!事前準備
履歴書を書き始める前に、自身の情報整理と企業理解を深めましょう。これを行わないと、中身のない内容になってしまう可能性があります。ここでは、履歴書を記載する前の事前準備について紹介します。
企業研究
ドライバーといっても、バス・トラック・タクシーなど、さまざまです。また、それぞれに車種や運行距離、目的の違いなど、仕事内容も異なります。
応募した企業が「どんな車両で」「どこに」「どんなものを運ぶのか」を調べましょう。具体的には、応募した企業のホームページや求人ページを見てください。
企業研究をすることで、企業がどんな人材を求めているのかがわかるだけでなく、求められている人材がわかれば、自分がアピールすべきポイントも判明します。
丁寧な接客を重視するタクシー会社であれば、一見関係ないと思われるような飲食店での接客経験をアピールできる、など自身の経験が役に立つ可能性もあるでしょう。
学歴・職歴・資格の整理
履歴書で伝える経歴は、学歴と職歴のみです。卒業した学校や前職の会社の正式名称、入社年月日などを調べておきましょう。
学生時代はどんな勉強をしていたのか、前職ではどのような仕事をしていたのか、意外にも面接官は学生時代まで見ています。
また、保有資格や免許は、特にアピールしたい部分です。免許の正式名称や取得年月日も整理しておくと、履歴書の作成がスムーズになります。
証明写真の準備
原則、証明写真は直近3ヶ月以内に撮影したものを使用してください。サイズは40×30mmです。3ヶ月以内に撮影した写真がない場合は、駅やスーパーに設置されているスピード写真機で撮影できます。
時間に余裕がある場合は写真館で撮影するのがベストです。服装はスーツで、髪型をセットした状態で撮影しましょう。
印鑑の準備
履歴書の規格によっては、印鑑が必要なものもあります。また、誤って記入してしまった場合の訂正印としても使えます。
【ドライバー向け】履歴書の書き方
履歴書の書き方について、項目別に解説します。項目ごとに、書き方のポイントがあるため、1つひとつ確認しながら丁寧に書きましょう。
氏名・住所・連絡先
最初に、氏名の書き方について解説します。苗字と名前の間は「佐藤 太郎」のように空欄を開け、大きくはっきりとした字で書きましょう。平仮名で「ふりがな」と記載されている場合は平仮名で、カタカナで「フリガナ」と記載されている場合はカタカナで記載します。
続いて住所です。現住所は郵便番号や都道府県、マンション名なども省略せず、住民票がある現住所を記載します。
諸事情により住民票がある場所と別の場所に住んでいる場合や、引越しの予定がある場合などを除いて、連絡先は現住所と同じになるため「同上」と記載してください。
住所が長くなる場合もありますが、枠からはみ出さないようにしましょう。文字サイズを小さくして1行に収めるか、マンション名から改行すると収まりやすくなります。
電話番号は、携帯電話だけでも問題ありません。
学歴・職歴
多くの場合、学歴・職歴欄は一緒の項目となっています。学歴を書き始める前には1番上の枠に、中央揃えで「学歴」と記載しましょう。職歴も、学歴を書き終わった次の行に、中央揃えで「職歴」と記載します。
特に指定がなければ学歴は高校から記載し、入学と卒業の両方の年月を記載します。学校名だけでなく「普通科」「経済学部」などの専攻も記載しましょう。
職歴は「株式会社」などを省略せず、全ての職歴を記載してください。ただし、学生時代のアルバイトは省略可能です。その際、退職理由については「一身上の都合により退職」とし、具体的な理由を書く必要はありません。
資格・免許
取得した資格、免許はすべて正式名称で記載しましょう。普通自動車免許について記載する場合、AT車限定の免許であれば「普通自動車第一種運転免許(AT限定)」と記載します。
フォークリフトや重機の資格を保有している場合は、高評価につながることも多いため、忘れず記載しましょう。マナー検定や漢字検定など、一見業務に関係のない資格でも、書き忘れないようにしてください。
志望動機
志望動機はその企業を志望した理由であり、入社後に実現したいことなどを書きます。あまり空欄が目立たないよう、履歴書の志望動機の欄ぴったりに書くのが理想です。
具体的には、約200〜300文字程度で簡潔にまとめましょう。志望動機の欄だけで落とされる心配はあまりありませんが「運転が好きだからドライバーになりたい」など、あまりにも簡素な内容だと印象は悪くなります。
なぜその会社でないとダメなのか、なぜドライバーに興味を持ったのかを、企業研究をした上で明確に伝えましょう。例えば「普段から利用しているバス会社で、いつも気持ちの良い接客をしてくれるから」のように具体的な動機が理想です。
自己PR
自己PRは自身の強みをアピールし、会社にどのように貢献できるかを伝える項目です。志望動機と同じく、約200〜300文字程度で簡潔に伝えましょう。
具体的には、前職での経験から培ったスキルや経験、実績から、応募先の企業で役に立つものをピックアップして伝えてください。
例えば「忍耐力がある」「コミュニケーション能力がある」などがあります。このような長所を、具体的なエピソードをもとに伝えるのが鉄則です。
エピソードをもとにどんな状況の中、どんな考えで、どんな行動を取ったのかを具体的にして根拠を持たせましょう。
最後に、入社後はどのように貢献できるか、どうやって活躍できるかも付け加えられるとベストです。
通勤時間・扶養家族など
通勤時間、扶養家族数、配偶者の有無なども忘れずに記載しましょう。企業は通勤にどれくらい時間がかかりそうか、なども見ています。
本人希望欄は、特段希望がない限り「貴社の規定に準じます」と記載します。「子供が小さいうちは時短勤務にしたい」「給与はこのくらい欲しい」など、希望がある場合は、あまり多すぎると印象が悪くなる可能性があるため、2つまで記載しましょう。
履歴書を書くときのポイント
続いて、履歴書を書くときのポイントを解説します。先ほど解説した基本的な書き方に加えて、より見やすく、印象を良くするための工夫が必要です。
文字は大きく程よく太く書く
履歴書の各項目欄は多くの場合、通常のノートより広めに設定されています。そのため、ボールペンは少し太めのものを選び、枠内に大きく記載しましょう。
具体的には0.5mm〜0.7mm程度のボールペンがおすすめです。0.5mmは程よい細さでバランスの取れた印象、0.7mmは力強く自信のある印象を与えられます。
普段使用しているボールペンが、極細の場合もあるかもしれません。しかし、細すぎるボールペンは、自信がなく頼りない印象に見えてしまうため、避けた方が無難です。
空欄はなるべく埋める
空欄はできるだけ埋めましょう。空欄の多い履歴書は、やる気のない印象を与えてしまいます。特にメールアドレスや連絡先欄、扶養家族の欄は省略しがちです。
「急いで書いたのかな?」「書くのが面倒くさかったのかな?」と思われてしまう可能性もあるため、できるだけ全項目を埋めてください。
消せるボールペンはNG
履歴書には消せるボールペンではなく、油性もしくはゲルインクのボールペンを使用しましょう。消せるボールペンは摩擦で文字が薄くなるため、後から見返した時に読みづらくなってしまう可能性があります。
また、正式なビジネス文書は第三者に書き換えられないようにするため、消せるペンで書くのは不適切だという考え方もあります。履歴書もビジネス文書の一種なので、消せるボールペンは使用しないよう注意してください。
数字は全てアラビア数字で記載
数字は一、十などの漢数字ではなく、1、10などのアラビア数字を使用しましょう。全角、半角はどちらでも構いません。枠の大きさや文字数とのバランスを見て決めましょう。
西暦・元号は揃える
履歴書は、西暦と元号を揃えるときれいに見えます。学歴、職歴、生年月日、履歴書の記入年月日を揃えましょう。
記載間違えは原則書き直し
履歴書を書いている時に、うっかり誤字脱字をしてしまったり、情報の抜け漏れを発見してしまったりすることがあります。
基本的に書き間違えがあった場合は、新たな用紙に書き直すのがおすすめです。ただし、どうしても書き直す時間がない場合や、特別な事情がある場合は、二重線と訂正印で修正するのも可能です。
訂正する場合は、誤った箇所に定規で水平に二重線を書いて、二重線の中央に訂正印を押してください。正しい内容は二重線の上に記載します。
ただし、もし上記の方法で訂正する場合は1箇所までにしましょう。2箇所間違った場合は、新たな用紙に書き直しが必要です。
履歴書の志望動機の例文
企業は志望動機を見て、あなたの「志望度の高さ」と「企業理解の深さ」を見ています。入社意欲や熱意をうまくアピールできれば、高評価につながるでしょう。
一方で、企業や応募職種に対し誤った認識をしていると、ミスマッチにつながる危険性があります。しっかり企業研究をしてから記載しましょう。ここでは、志望動機の例文を紹介します。
トラックドライバー向けの例文
私が貴社を志望した動機は、大型トラックの運転に挑戦したいからです。私はこれまで、中型トラックを10年間運転して、運転技術を磨いてきました。
トラックドライバーとしてさらに技術と経験を高めて、日本の物流に貢献したいと思い、大型トラックへの挑戦を決意しました。
大型トラックの求人を探していたところ、物流を支えることに誇りを持っている貴社の理念に共感して、志望させていただきました。自身の技術を磨きながら、日本の物流にも貴社にも貢献できる人材になりたいと考えています。
バスドライバー向けの例文
私は普段から、貴社の路線バスを利用させていただいております。運転手さんの明るく柔軟な接客を見て「私もこんな運転手になりたい」と思うようになりました。
現在、普通免許のみを保有しておりますが、大型二種免許を取得しようと自動車教習所に通っています。
採用していただけましたら、お客様が気持ちよく乗車できるような運転手になりたいと考えております。
タクシードライバー向けの例文
私が貴社のタクシードライバーに応募させていただいた理由は、飲食店の接客で培った、コミュニケーション能力を活かしたいと考えたからです。
タクシーは単なる移動手段ではなく、時には他愛のない世間話から、人生の深い話まで、お客様と会話をする時間があるなど、お客様がリラックスできる時間を提供するものだと思っております。
タクシードライバーなら一人ひとりのお客様に、じっくり接客できると思い、タクシードライバーになりたいと考えるようになりました。お客様を安全に送り届けるだけでなく、気持ちよく乗車していただけるような、タクシードライバーになりたいです。
履歴書の自己PRの例文
企業は自己PRを見て「強みを生かして自社で活躍してくれそうか」を見ています。企業によっては定着率を見るために、自社の社風にマッチしているかも判断している可能性があります。
ただし、必ずしも企業の求める人物像に寄せる必要はありません。自分なりの強みを素直に伝えましょう。ここでは自己PRの例文を紹介します。
トラックドライバー向けの例文
私の強みは、安全性の高い運転技術です。中型トラックを10年間運転してきましたが、一度も事故や違反を起こしていません。そのため、ゴールド免許を維持しています。
トラックの運転では、1つの運転ミスが大きな事故につながってしまう可能性があるため、10年間、睡眠時間を十分にとる、スピードを出しすぎないなど、常に注意を払いながら、運転をしてきました。
安全運転を最優先の上で、時間内に積荷を運ぶことができます。
バスドライバー向けの例文
私は前職で事務をしておりましたが、責任感の強さを評価されていました。ミスがないように、書類の記載内容や金額など、細かい作業も気を抜かずしっかりと確認するようにしていました。
同僚や上司からは「責任感が強くて頼もしい」「ミスが少なくて助かる」などと、評価されてきました。
バスドライバーになっても、ルートや運賃の間違いがないよう、細心の注意を払って仕事をさせていただきます。また、運転以外の事務や車両点検などの業務もミスなく行うことができます。
タクシードライバー向けの例文
私は何事も柔軟に対応することが得意です。前職は営業をしており、クライアント様のお話をよく聞いて、提案内容を柔軟に変更することで、契約を獲得しておりました。
タクシーのお客様には、希望のルートがあるお客様や、会話を楽しみたいお客様とそうでないお客様などがいらっしゃると思います。自身のこだわりを捨てて、お客様のニーズに合った運転とコミュニケーションをすることができます。
また、運転も得意です。20年前に免許を取得して以来、ゴールド免許を維持しております。採用していただけましたら、二種免許の取得と地理試験合格を目指して必死で努力いたしますので、どうぞよろしくお願い致します。
未経験であれば素直に意気込みをアピールしよう!
ドライバー就職では経歴や能力、運転技術だけを重視しているわけではありません。運転経験があまりなかったとしても、素直に一生懸命、自分の思いを伝えましょう。意欲や誠実さが伝われば、採用してもらえる可能性も高まります。
文責:働きやすい職場のミカタ編集部