働きやすい職場認証制度 認証事業者の現場レポート! 【バス事業者:帝産観光バス株式会社】編
観光バスの仕事内容とは?
修学旅行や観光などでお客様を送迎する事が主な仕事です。他には配送業の従業員さんを駅から物流倉庫に送迎したり、夜行・昼行の高速バスの運転もします。
行先もお客様も毎日変わるので、出勤する曜日や業務時間は様々です。1日のスケジュール例を挙げるのは難しいですが、都内で日帰り観光の1日の場合は6時40分出勤、7時に会社出発、8時にホテル到着、8時半にホテル出発、都内を回って16時にホテルに到着しお客様をお送りして、17時に会社到着、それから1時間バスの清掃をして18時に退勤します。
大きいバスを運転してみたい、だけで飛び込んだ。
元々運転が好きで。大きいバスを運転してみたい気持ちで入社しました。私は入社前に観光バスの運転に必要な大型二種の免許を取得しましたが、当社では入社後も給与保障をいただきながら取得する事が可能です。入社して2~3ヵ月は運転士としての基礎知識や運転技術を学ぶ期間で、教官がマンツーマンで走行の仕方を教えてくれます。新人が運転するバスを挟むように先輩が前後で走行する梯団走行という研修では、分からない事をその場ですぐに無線で聞けたことから安心して運転できたことを覚えています。デビュー前に手厚い研修があるので、運転士を目指す理由は、まずは「運転が好き」だけでも大丈夫だと思いますよ。
特別な場所を走れる感動
地方に行ったり宿泊があったりするので運転をしている時間は長いです。
でも、4時間に1回30分以上の休憩をとらなくてはならない「430休憩」という国の決まりがあり、帝産観光だと2時間に1回15分の休憩をとるルールがあるのでこまめに休めます。家に帰るとやっぱり疲れが出る時もありますが、お客様の命を乗せている緊張感もあって運転中に疲れを感じる事は意外とありません。
観光のお客様と同じような良い旅館に泊まる事もあるんですよ。観光地の名産品を食べられたり景色を見られたり。特権ですよね。しっかり休める場所と時間があるから、その日の疲れは次の日に持ち越さないように過ごせます。
仕事で故郷の長野県を運転できた事は良い思い出です。お客様を乗せて自分の運転で地元を走るのは夢でしたから。
これまでで、一番印象的なのは叙勲(じょくん)の仕事。叙勲というのは名誉ある方に勲章を渡す国の行事で、バスで皇居の中を走るんです。普段は入れないような所を運転できるのは特別感がありますし、仕事の中で感動できる事はやりがいに繋がっています。
バスも実は進化している
アナログのように見えて、バス運転士の仕事も意外と進化しています。例えば、アルコール検査。昔は有線だったのでいつでも測定できるわけじゃなくて。宿泊の時は一つのアルコール検査機を皆でシェアしていました。でも、今は1人1人に社用携帯とBluetoothで繋がる小さな検査機が付与されているので出先や宿泊先でいつでも測定ができます。便利になりました。
他にも、業務マニュアルのスマホアプリがあって、バスの扉が開かないなどの急なトラブルの対処法を動画で確認できるんです。いつでも見られるから安心でもあるし、迅速に対応できるようになりました。
運転中だとナビゲーションシステムも助かっていますね。観光バス専用のカーナビのようなもので、行先を入力するとAIが道を考えて教えてくれます。これが無かった時代は出発前に先輩と紙の地図を広げて頭に完全にインプットさせてから運転していたんですよ。だから地理に強くないと難しい部分もありましたが、今は道を必死に覚えなくても運転できるようになりました。色々な道を通るたびにAIが学習していくのでもっと運転しやすくなるんじゃないかな。この先もどんどん働きやすく進化すると思うと夢があります。
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記事制作:ディップ株式会社