働きやすい職場認証制度 認証事業者の現場レポート!【トラック事業者:結城運輸倉庫株式会社】編

    40代から、憧れの職業にチャレンジ。

    タンクローリードライバーに憧れはじめたのは、21歳の頃。当時は、ガソリンスタンドで働いていました。大きくて長いタンクローリーが、小さいスタンドで、どこにも当たることなく滑らかに出入りしているのを見た時、「すごい!自分もいつかこれに乗ってみたい!」と思ったんです。
    ただ、当時は未経験入社でタンクローリードライバーになれる会社を見つけることができませんでした。運転は好きだったので、複数の物流会社を転々としながら、配送ドライバーとして働きました。

    40代を越えて、腰を痛めたことをきっかけに「物流だけではないキャリアも経験したい」と若い頃の夢であったタンクローリードライバーになるための転職活動を始めました。
    「この年齢から入社できるのか?」と不安で、複数の会社に応募しました。しかし、配送ドライバーとして培ったキャリアを認められたこともあり、はじめて面接をした結城運輸倉庫に一発で合格しました。

    今は、ドライバーの高齢化と人材不足が進んでいるので昔よりも雇ってもらいやすい状況です。結城運輸倉庫は、全くドライバー経験がない方でも、無資格の方でも入社できます。20代の頃の私が聞いたら羨ましがるでしょうね。

    最大積載量が2トン程の小型のタンクローリーであれば、普通免許だけで運転することが可能です。ただ、業務で使われるタンクローリーは大型車がほとんど。大概の場合、大型自動車運転免許が必要となります。
    また当社は、ガソリンなどの引火性液体を取り扱っているので、危険物取扱者(乙種第四類)資格が必要となります。一度に運べる量が増えることから、けん引免許を取得するドライバーも多いですね。

    会社のあたたかさを感じた研修期間

    入社1ヵ月は、映像でタンクローリーの構造や業務の流れを学ぶとともに、先輩の仕事に同行して積み込み作業の手順を実際に見ながら覚えます。
    研修だけでなく、困っている時は先輩や営業所長から声をかけて丁寧に教えて下さる社風です。入社2ヵ月が経つと、先輩に助手席に乗っていただき、運転と積み込み方法のアドバイスを受けます。「営業所の13人の先輩全員が日替わりで教える」という会社をあげての手厚いサポートには驚きました。普段から面倒見のいい先輩方が気さくに話しかけてくれるので、車内でも変な緊張はありません。私は大型トラックを運転したことがありませんでしたが、「右に寄らずに、もう少し左に寄って走った方がいい」など細かい運転のコツまで教えて頂けて、安心して走ることができました。
    ドライバーとして、他の会社でも働ける技術を身につけた今でも、この会社に居続けたいと思うのは、そのあたたかさが好きだからですね。

    積み下ろし作業の研修では、作業手順がひとつひとつ記されたマニュアルが1人1冊手渡されます。「あれ?どうやるんだっけ?」と不安になった時は、この手順通りに進めれば、間違うことがありません。
    未経験の新人さんや、新しいことが身につく速度が前より遅くなった世代でも、これがあれば安心ですよ。私が4年間、無事故を継続出来ているのもこのマニュアルと丁寧な研修のおかげです。

    パワーやスピード勝負の仕事ではない

    製油所から油を積み込み、ガソリンスタンドなどに配送するお仕事をしています。毎日往復200kmくらいトラックを走らせ、1〜3件ほど日帰りで配送しています。業務中に力仕事が発生するのは、ホース(約4m / 約10kg)を持ち上げる時だけ。時間にして、1日5分程度です。

    手積みや手卸しなどの筋力や体力を活かせるドライバーの仕事もありますが、タンクローリードライバーは違います。積み込み作業や荷卸し作業は体への負担が少ないので、ここで定年まで働きたいです。

    タンクローリードライバーに求められるのは、心を落ち着かせて安全運転することです。ドライバーだけでなく、会社にも、配達先にも「何より安全最優先」という共通認識があります。
    だから、道路事情などにより予定時間に遅れそうな時も急ぐ必要はありません。
    他にも、ドライバーが安全に運転できるように、車載端末(地図表示ができるカーナビ)が車内に設置されています。

    責任重大だからこそ感じるやりがい

    危険物を運搬しているので、少しのミスが大きな事故につながります。例えば、荷卸し作業の間違いにより灯油にガソリンなど違う油種を混ぜてしまうと、引火点が急激に低下し、引火する可能性があります。
    対して、人的ミスが起きないよう制御できる装置が2002年から導入されています。製油所で積み込み時に1枚のカードに情報が記録されて制御機器で確認出来るので必ずしも油種情報を自分で記憶しておく必要はありません。また配達先でおろす時にも、機器の画面に映った油種を自分で確認するだけでなく、荷卸し確認書や油種キーで照合確認が行われます。この装置が導入されたことで間違いが起こることは少なくなりました。

    石油は生活に欠かせないものです。私は、物流を動かす運送会社に燃料を運び、冬には病院のボイラーを動かす灯油や重油を運んでいます。私たちがそれを運ばなければ、日本社会全体の動きが止まってしまう。影ながら皆さんの生活を支え、社会貢献ができる仕事だと思っています。

    融通がきくから、体を労われる

    個人的には、プライベートな事情にも配慮してくれるのがこの会社の働きやすいところだと感じています。
    例えば、私はいつも病院の定期受診の日は早めに退勤させて頂いています。事前に、配車担当の方に「この日は何時から病院に行きたい」と話しておくと、病院の診察時間に合った配車スケジュールを組んでくれます。
    最近は、自分のことだけでなく、高齢の両親の病院に付き添う回数も増えてきましたから、有給休暇や時間休暇を取得するのではなく、仕事のスケジュールを調整して時間を作って頂けるところが本当にありがたいです。

    20年以上前の運送業界では、1日20時間にも及ぶ長時間労働があったことは知っていますが、法律も改正されましたし、私たちの会社では絶対あり得ないことですね。無理な配送をお願いされることがありません。

    むしろ、今、結城運輸倉庫では、時間とお休みの制度を法律で定められている以上に整備することで、働きやすい職場認証制度三つ星を獲得できるよう、会社全体で動いているところです。­­

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    記事制作:ディップ株式会社